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私は怖い話やホラー映画が大の苦手だ。
出来る事なら、お化けや幽霊といった類のものとは、一生お会いしたくない。
だけど、困った事に私は物凄い想像力を持ち合わせてしまっていた。
だからネガティブに考え出すと恐ろしい方向に思考が向かったり、悪い事ばかり思い浮かべたりして、多感な時期は大変だった。
しかし、今は色々な事を経て大人になった分、多少の事では動じなくなった。
だろうと……自負していた。
でも、あの夜の事は今でも生々しく思い出すのだ。
私の名前はC子(仮名)。
それは彼と二泊三日の旅行に行った時に体験した。
観光を楽しみ、予約していた場所に着いたのは夕方近く。
ペンションより大きいけれど、ホテルよりは小さい。だから、プチホテル。
そう名乗っているだけあり、意外にも洒落た外観をしていた。
車を敷地内の駐車場に停め、荷物を手に二人でフロントへと向かう。
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