CASE.3 C子さん(仮名)

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 私は怖い話やホラー映画が大の苦手だ。  出来る事なら、お化けや幽霊といった類のものとは、一生お会いしたくない。  だけど、困った事に私は物凄い想像力を持ち合わせてしまっていた。  だからネガティブに考え出すと恐ろしい方向に思考が向かったり、悪い事ばかり思い浮かべたりして、多感な時期は大変だった。  しかし、今は色々な事を経て大人になった分、多少の事では動じなくなった。  だろうと……自負していた。  でも、あの夜の事は今でも生々しく思い出すのだ。  私の名前はC子(仮名)。  それは彼と二泊三日の旅行に行った時に体験した。  観光を楽しみ、予約していた場所に着いたのは夕方近く。  ペンションより大きいけれど、ホテルよりは小さい。だから、プチホテル。  そう名乗っているだけあり、意外にも洒落た外観をしていた。  車を敷地内の駐車場に停め、荷物を手に二人でフロントへと向かう。
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