第1章

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それはまぎれもない、栗色の目のあいつ。 「………!」 横から、伊集院 まどかが 「きさらぎ とうや よ。如月 冬夜。」 「なに、そのキラキラネーム…。 ホストみたい…。」 「ぷっっ。やっぱり、いーな、雪乃。」 まどかが、楽しげに可愛らしい声でケラケラ笑いながら、 「如月 冬夜ね、イケメンで有名。泣いた女の子、数知れず。いまだに特定の彼女の話は聞いたことがないわね。」 「へー。私、あいつ、嫌っ」 雪乃は朝の事を思いだし、また、怒りが込み上げてくるのを感じ、冬夜を睨みつけていると、また目があった。 あの、威圧的で冷徹な眼差しにパキンッと身体が凍りついた様になる。 (なんなの、この感じ…) 「雪乃っ?汗すごいよ?顔色も青い。どうしたの?」 まどかに言われ、ハッとする。 「ううん、なんでもない。」 なんだか、帰る気力も失い、力なく席に着く。
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