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それはまぎれもない、栗色の目のあいつ。
「………!」
横から、伊集院 まどかが
「きさらぎ とうや よ。如月 冬夜。」
「なに、そのキラキラネーム…。
ホストみたい…。」
「ぷっっ。やっぱり、いーな、雪乃。」
まどかが、楽しげに可愛らしい声でケラケラ笑いながら、
「如月 冬夜ね、イケメンで有名。泣いた女の子、数知れず。いまだに特定の彼女の話は聞いたことがないわね。」
「へー。私、あいつ、嫌っ」
雪乃は朝の事を思いだし、また、怒りが込み上げてくるのを感じ、冬夜を睨みつけていると、また目があった。
あの、威圧的で冷徹な眼差しにパキンッと身体が凍りついた様になる。
(なんなの、この感じ…)
「雪乃っ?汗すごいよ?顔色も青い。どうしたの?」
まどかに言われ、ハッとする。
「ううん、なんでもない。」
なんだか、帰る気力も失い、力なく席に着く。
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