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結果から言うと。
男は、俺の家まで着いて来た。
どれだけ言葉で突き放して脅しても、男は全く動じない。
ニコニコふわふわと人の良さそうな笑顔を浮かべ、猫のような軽いステップで俺のあとを着いて来る。
正直、気持ち悪いとは思った。
けれどそれ以上に、諦めの方が強かった。
あまりにもしつこくされては、この風邪気味の疲れ切った体には荷が重すぎる。
家に着く頃にはグッタリと項垂れ、どうやっても離れない男を横目で睨むしかなかった。
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