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数人の男達が冷たい部屋の扉を開きました。誰もが険しい顔をしています。黒っぽい制服に腰には警棒、私が抵抗しようものなら、その警棒で全身を叩かれズタズタにされます。痛いのは別に怖くはありませんが、名前も知らない男の快楽を満たすための人形にはなりたくありません。そのかわりに私はうっすらと微笑みました。数人の男達が腰の警棒に手を伸ばします。
「やめろ」
とリーダー格の男が言いました。
「厚真由真(アツマ、ユマ)、最後に何か言い残すことはあるか?」
「そうですねぇ。最後のキスをしたかったです。リーダーさん、キスしてくれませんか?」
「遠慮しておく。さぁ、時間だ。早く歩け、次に目覚めた時、お前の人生がもっと別の物になっていることを祈るんだな」
「はい、私は幸せになりたいです」
そう言って、私は階段を登りました。
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