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――夢から醒めた。
寝ていたのに、息が荒い。苦しかった。
起き上がり、自分の胸を握り締めた。
なんて、嫌な夢なんだ。
眉を顰め、夢の内容を思い出す。
「うっ!」
吐き気に襲われた。口を塞ぎ、一階のトイレへ駆けた。
二階にトイレが無いのが辛い。
気持ちが落ち着き、リビングへ行くと、父と母が朝ご飯の支度をしていた。いつもの光景に笑みが零れる。
「あれ?湊、早いわね~珍しい」
「那託も起こしてきてくれ」
「あ、あぁ…」
何か言いたかったが、言葉が出なかった。
那託を起こし、今日も学校へ行く。
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