第1章 People having a tail

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  「馬鹿じゃないの?何で怪しいと思ってる本人に接触してんの?」  二人は分からず、顔を見合わせる。 「もしそいつらが、本当だとしたら、あんた達近々狙われるわよ?もうちょい上手くやんなさいよ」  馬鹿にされているのは、腹が立ったが、よくよく考えればそうだ。あっちは人を苦なく殺しているのだ。 「まー早く警察に情報提供して、監視してもらうしかないわよ?身の安全が欲しいなら」  那託の尾はゆっくり揺れていた。 「今から行くか?」 「いや今はもう夕方。行き帰り危ねぇ。むしろ、俺が」  深琴の顔が引き攣る。  そう今ここは、湊の家。深琴の家は、自転車で五十分。 「よし泊まってけ。よしそれでいこう」 「なんだよ、湊?テンパってんのか?」  焦りから笑いに変わる。 「やった!泊まりか!楽しみだな!」 「何年振りかな?アハハ」 「あんた達、ちょっとは落ち着きなさいよ・・・・」  やはり、焦っていた。
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