第1章 People having a tail

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 それはそれで、何事もなく、日々を過ごしている。  何故生えてきたのか。それはまだ解明されてはいない。何かの前触れなのだと話す者も居る。皆、意見が揃わない。  別に俺は気にならない。不自由は個人差だが、深く考え過ぎなのだと思う。  耳まで生えてきたら、それはそれで怖いし、嫌だね。 「そうだ。湊知ってるか?」 「何を?」 「今、ネットで噂されてるんだけどよー」  そう言って、深琴はスマホを開いて、話始めた。  あちこちの掲示板やSNSで話題になっている。  ある話だ。  羊の尾を持った人とライオンの尾を持った人が道ですれ違った時だった。突然、ライオンの尾持った人に襲われたという。  噛み殺される。と羊の尾の人は叫んだ。  我に返ったのか、その人は直ぐに離れたようだが、呆然とした表情で何が起こったのか理解できてなかった。  その時、周りに人は居らず、住宅街だったようで叫び声で家から人が出てきて、ちょっとした話題になった。  だがそれは、一部の地域しか報道されず、嘘か真か。それが話題になっているという。
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