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パパが私のために買ってくれた
白いワンピースがお気に入りでした
"バカねぇあなた"
"白いのはすぐに汚れるのに"
なんてママは言ったけれど
私はただただ嬉しくて
あの浜辺にも あの階段にも
あの林にも あの屋上にも
このワンピースを着ていったのです
木の枝に引っ掛けて
お洗濯で縮んで
水色のシミに塗れて
鋭利な刃物で裂かれて
当初の面影がなくなるほどに
ボロボロになってしまったけれど
私はそれを今日も着ます
継ぎ接ぎをした ワンピース
世界で一つだけの 眠のワンピース
パパもママももう居ないけれど
これを着ていれば
またあの日に戻れる
そんな気がして
fin.
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