終章

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いつものように涙を流す いつもと違うのはその温度 温かくって 優しいの 溶けていく 解けていく 心に固まった重苦しい何か 絡まったままの糸がとけていく 君の優しい言葉が 私の心を軽くしてくれた 君は私の虚像で 完璧には実在しなくって それでも私に言葉をくれた 彼の厳しい言葉が 私に現実を見せてくれた 彼は私の鏡で 完璧には実在しなくって それでも私を見ていてくれた あの子の囁く愛が 私を弱さから守ってくれた あの子は赤の他人で 完璧には実在しなくって それでも友達になってみたい 優しさも 愛情も 本当はすぐそこにあったみたい 私の目は 私の心は 初めてそれをみつけたのです fin.
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