第1章

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「……待ってねぇ」 「待ってたんだろグフフフ」  あ~れま、そんな顔しちゃって。 どしたの? 拗ねちゃった? 可愛いねぇ、お前さん。  どう考えても待ってました、って格好だぜ? 肩や頭に雪積もらせてほっぺた赤く染めちゃって、何? そんなに俺様のこと待っててくれたの? 嬉しいねぇ。 今日たまたま下見してたら長引いちゃって、待ち合わせの時間に遅れた俺も悪いんだけどさ、どう見ても三時間も前に待ち合わせするはずだったのに、三時間後の今、待ち合わせ場所にいるって事はどう考えても待ってただろ、素直になれよ。 「待ってねぇって言ってんだろ」  そんな怖い顔してもだーめ。俺様は何でもお見通し。 顔を逸らしてほっぺた赤く染めてる時点でお前さんの負け。 「待ってたって言ったら、褒美やるぜ」  ピクリ、分かりやすいねぇ。 「……待ってた」  よくできました。じゃ、ご褒美にこの俺様が楽しい事教えてあげましょう。  ――ルパン三世君。
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