第1章

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 ピクリ、と肩が揺れたのがルパンには分かった。 そして何を思ったのだろうか、頬を寒さとは別の赤さに染め、マフラーに顔を隠すようにして目を逸らし、小さく「……待ってた」と口にする。  それを待っていたんだといわんばかりの笑みを浮かべたルパンは、口から煙草を落とし、足で消して耳元で「エッチだなぁ。そんなに俺様に抱かれたいの? 墓標ルパン君」と、青いジャケットを羽織ったルパンの羽織っているコートのポケットに手を入れて、ポケットの中で手を繋いだ。  無論、この後散々文句を言われた赤ルパンは褒美なし、などと言っていたりする。
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