第1章

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 ソファの上で押し倒されているように見える恋也は、気にすることもなく、ルパンの背中に腕を回して「俺、アンタだったら喰われても良いんだぜ」と告げた。  恋也の告げに乗ったのか、初めからその気でいたのかはルパンにしか分かるわけもなく、ルパンは黙ったまま恋也の顔の右側を優しく撫で、顔を軽く押さえながら、恋也にキスを行った。  子供のキスではない、大人のキスを行い、恋也は喉の奥から喘ぎ声を出し、その頬を朱に染めていく。 「あっ……」  一度触れた唇は離れることなく、そこにいて、ゆっくりと舌が侵入されれば、ぴくりと身体を震わせ、口内を好き放題にされて恋也は背中に回した手で、ルパンのジャケットを強く握る。  シワが出来るほど強く握っていても今の快楽には負けるのか、次第に力が抜けてきて、そのまま熱い息だけを吐き続けながらも、ルパンの舌を受け入れている。 ――やばっ……。  意識が飛びそう、そう思った瞬間に唇が離れて、恋也の意識は飛ばないままでいる。 「ここじゃぁ、辛いだけだろ? あっちで続きやろうぜ」  ルパンは目だけで場所を伝えて、恋也のほぼ力が抜けている身体を抱き上げた。  ** カチャ、カチャ。  身体が跳ねる度に聞こえてくる、金属が揺れる音を聞きながら、ルパンは口角を上げる。 何度も金属の音を出しながら、自分を求める少年が愛しくて仕方が無い。  自分でもどうしてそう思ったのかは分からないが、いつの間にか、目の前の少年――恋也を欲するようになった。  いつか自分のものにしたい、そう思ってしまったからなのか、ルパンは恋也から目が離せないでいた。  あの日、初めて出会った時に感じた『何か』はきっと手に入れてから分かるんだろうと、ルパン自身も思っているのだが、未だにその『何か』は分かりきっていない。  恋也には「手に入れたかったから」と伝えているのだが、正直な所、手に入れたいという思いもあったが、知りたいという気持ちの方がルパンは強かった。  何がそうさせるのか、どうしてそう思わせるのか、ルパンはそれを知りたかった。  だから、抱けばそれが分かるだろうと勝手に思ったのだ。 「可愛いぜ」  ルパンの呟きが聞こえているのか否か、恋也は頷きながらも続きを求めている。  それに応えようとルパンは動きを早めていき、恋也は声を発しながら達する。
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