バスケ・脚本

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登場人物 中野彩(19)主役ヒロイン 本多隼人(20)彩の空想上の彼氏? 海馬翔梧(20)ゲームの主催者 西野紗江子(19)彩の友達 教授 審判 観客 リビング    TVニュースが移されている。 ニュースキャスター「昨夜、午後8時頃、新宿区路上で警官が何者かに襲われるという事件が起こりました。幸い、襲われた警察官に怪我はありませんでしたが、犯人に拳銃を抜き取られたとのことです。犯人は、高校生くらいの若い男で……」    ぶちっと、TVの電源が落とされる。    F・O T「 バスケ 」     F・I 昼、大学の体育館    バスケットボールの撥ねる音と、バッシュがコートを磨る音。 観客「行けー!!」    隼人の足元。きゅっと言うバッシュがコートに擦れる音。 隼人「ふっ」    隼人がシューティングポーズを取り、ボールを放る。    バサッとボールがゴールに入る。    ピッピッピーと笛の音が響く。 審判「試合終了」    コートを歩く、隼人。    隼人の肩を、翔梧が叩く。 翔悟「はーやと、お疲れさん!」 隼人「お前もな」 隼人「……ん?」    彩に気付き、観客席の方に目を向ける。彩もはっそれに気づくと、慌てて逃げ出す。 隼人「……あっ」 そんな彼女に手を伸ばし、浮かない顔をする隼人。 翔悟「いつも見に来てるね、彼女」 隼人「お前には関係ないだろ」    隼人は修吾を置いて先にいく。取り残された翔梧は彩が飛び出していった扉の方を見つめる。 翔悟「ちっ……たく、まてよ、隼人」    修吾は、隼人を追いかけて走り出す。 昼、学内の道    彩は走りを止め、膝に手を付いて荒く呼吸をする。  彩「はぁ、はぁ……はぁ?なんで逃げちゃうかなぁ、私……」    呼吸を整え、胸に手を置く。 彩「よし」    リュックのひもを両手で握って歩き出す。 N彩「私の名は、中野彩。どこにでもいる普通の女子大生だ」 N彩「そんな私にも、自慢できることが一つだけある。……それは」 紗江子「あーや」    後ろから紗江子が抱き着く。 彩「紗江子、も、もう?脅かさないでよ?」 紗江子「ごめん、ごめん?それよりさ、どうだった?隼人君の試合」    紗江子は彩から離れ、ニヤニヤと彩の表情を窺う。 彩「か、かっこよかった……」    恥ずかしそうに顔を伏せる。 紗江子「も?のろけちゃって!!」    紗江子は、彩の背中をバンと叩く。
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