バスケ・脚本

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ウサギ「くくく、あぁ、すまない。では、ゲームの説明をするよ。ゲームは簡単、制限時間内に、そこにあるボールを投げ、ゴールすればいい。そうすれば、君の命は助かる」 彩「私の命は……隼人は、隼人はどうなるの!?」 ウサギ「死ぬよ……そこにあるゴールには本多隼人の爆弾を遠隔で起爆する装置が取り付けられている。ボールを4つ通すことで爆弾に信号がいき、奴の首が吹き飛ぶって仕掛けだ」     ゴールを写す。ゴールの枠には小さな四つのランプがついている。(この時点では消灯している) 彩「そんな……」    力が抜け、膝をつく彩。 ウサギ「説明はまだ終わってないよ、中野彩。」    ウサギの言葉に、顔を上げる彩。 ウサギ「そこにあるボールにも遠隔装置が取り付けられている。それは君の爆弾を起爆するものだ。ボールがKEEPOUTのラインを越えた後、ゴールを通過せずに床に接触すると、君の首の爆弾が君の命を奪う。代わりにゲームは終わり、隼人の首輪の爆弾も解除される。つまり、一度でもミスをすれば、君の命と引き換えに、男の命を助けられるって訳だ。理解できたかな?」 彩「ボールを……外せば……」 ウサギ「くくく、健闘を祈るよ、中野彩。制限時間は10分だ、それを超えると二つの爆弾が起爆するようになっているから気をつけてね。それと、逃げようとかは考えないことだ。そこのラインテープを、首輪をつけたまま通過すれば、君の爆弾が爆発してゲームが終わってしまう。それでは意味がないからね。ふふ、それでは健闘を祈るよ、中野彩」    ぷつりとモニターの電源が切れる。    その場に彩は座り込む。    ブラックアウト。    ――ゲーム開始。(文字)    彩は俯き、動こうとしない。    一度ボールを見て首を振る。    近くに置かれたタイムカウンターが残り6分を示している。 彩(私が外せば、隼人は死なないで済む。だけど私は……)     置かれているボールを見つめる。 彩「……隼人……」    彩は目を瞑る。    ぷつっとモニターが映る。    彩は顔を上げ、モニターを見る。    モニターには、隼人と見知らぬ女性が手を繋いで歩いている姿が映し出されていた。 彩「何……これ」    二人は楽しそうに話しながら街を歩き、キスをする。 彩「うそ……やめて、やめてよ、隼人……誰なのその人、離れてよ……」
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