バスケ・脚本

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   彩はゆっくりと目を開く。 彩「そんな……私、死んでない……?」    バァァァァァン(爆発音:外から聞こえる)    彩は音の方を振り向く。 彩「なに!?」    モニターの電源が入いる。        ウサギが拍手をしている。  ウサギ「お疲れ様、中野彩さん。ゲームクリアだ」 彩「どういうこと。どうして私が生きてるの?それに、さっきの爆発……まさか!?」  ウサギ「すまないね。初めから、君を殺す気なんてなかったんだよ……俺には」    ウサギは被り物をとる。    そこにいたのは、隼人のチームメイト、翔梧だった。 彩「海馬……先輩……あなたが、犯人だったんですか?」    目を見開き、驚きを隠せない彩。 海馬「そうだ」 彩「あなたが……隼人を!!」    涙目で海馬を睨みつける彩。 海馬「……そうだ」 彩「どうして!」 海馬「それは……俺が君を愛しているから……」 彩「……え?」 海馬「初めは、君の恋を応援しようと思ってた。でも、隼人は君のことなんて、見ようともしなかった。それなのに、君は隼人を思い続けた。俺は、そんな君を、見ていられなかったんだ……」 回想動画 高校時代、彩が隼人の自主練を覗きにきて、マネージャーにタオルを渡されているシーン(8ページの回想シーン)で、遠くからそんな彩を見つめる海馬。(海馬のセリフ中に流す) 彩「そんな……だからって」 海馬「分かってる……だから、俺は隼人と共に行く。罰はしっかりと受けるよ、地獄でね」    海馬は、懐から拳銃を取り出すと、自分の頭部に突きつける。    F・O    バン(銃声)    モニター内で倒れる海馬。    彩はその場に膝をつき泣く。 彩「どうしてぇ……どうしてぇ……もう、いや……」    パーカーのポケットから携帯が落ちる。    携帯の通知ランプが点灯している。    彩は携帯を開く。    留守電が一件、相手は隼人。 彩「隼人!!」    留守電を再生させる。
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