儚い、恋物語

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** 中学二年の頃。 「おいゴラァ! 今日学校休んだってどういう事だ、あぁ?」 バァンとノックもせずに弟の部屋、恋也の部屋に入る。 俺がコイツよりも偉いので文句は言わせない。 ベッドの上で横になっていた恋也が目を見開いてはすぐに布団の中に隠れる。 その仕草に腹が立ち、俺は恋也の近くまで近付いて頭があるだろう場所に軽く上げた脚を振り落とす。 簡単に言えば缶を踏み潰すように、何度も同じ場所に脚を落とす。 痛いだろ、泣けよ、と思いながらベッドに乗り布団を引き剥がして恋也の顔を見る。 真っ赤な顔で俺を睨みつけている。 顔が赤いのはコイツが熱を出しているからで、別に快感を覚えている訳ではない。 何故俺が休んだ理由を知っているかなんてコイツの担任にでも聞けば分かる事だ。 知っていて知らない振りをするというのも、中々面白い。 「何だよ、誰に向かってそんな顔してんだぁ?」 睨まれたのに腹が立ち恋也の顔を思いっきり躊躇なく蹴る。 すると体力も落ちているのか、ベッドから糸も簡単に落ちていき恋也が落ちた事に腹が立ち今度は置いてあったペットボトルの蓋を開けて、恋也の真上で反対向きにする。 中には水が入っていて水は当たり前の様にそこから出て、恋也の頭、顔、肩、手、足、服、床とペットボトルから近い場所から濡らしていく。 「…………」 それでも無言。 何も言わないのに腹が立って、恋也の髪を思いっきり掴んで、ペットボトルが置いてあった小さいテーブルの上に目掛け叩き付ける。 無論片手にはペットボトルを持っているのでペットボトルをその辺に投げ捨てて、恋也は額の右側を強く打ち付けて血を流しているが全く気にしないで、俺は恋也を仰向けにして支えてるのが小さいテーブルなので体重はかけると割れそうだった。 だから体重はテーブルにかけずに手の握力だけで恋也の首を絞める。 「ぅっ……」 急に息が出来なくなって苦しい表情をして、いい気味だと思いながらこれ以上するといけないので手を離す。 受身を取れない今の体はそのままテーブルに直撃する寸前にテーブルを足で少しずらして、恋也の頭の部分にテーブルの角を持ってくる。 ゴンッ、と鈍くて低い音が恋也の部屋で響き渡る。 後頭部を強打して恋也は打った所を抑えているが、その手を俺が引き剥がして恋也のこめかみに一発殴る。
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