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府警から十分程、狭い道に二階建ての家が並ぶ中、年季が入っている事務所のような建物に着く。
三階建てで、看板はなく、すりガラスの窓から中は見えない。
一階の出入り口だろう扉も同じだ。
周りの家は、緑が置かれ、生活感に溢れている。
話しを聞いたからか。
杉田の目に、建物が異質に映る。
「何、ぼーっとしとんや。行くで」
そう言って、柳下が車を出ていく。
杉田は、慌てて続いた。
「……あの、捜査令状、取ってるんですか?」
「さっき、理由がないて答えてたやろが」
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