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立ち上がったひとりが、ぶらさがるものを掴み、奇声を上げる。
「天井から吊るしているのは、『イシュタム』を模したものになります」
『イシュタム』と、杉田は頭の中でくり返した。
部屋は十畳ほど。
そこには、白い服を着た七人。
天井からは、数えれない程の、大量の白いてるてる坊主が吊るされている。
「こんな事やって、何になるんや」
柳下の言葉と同じ事を、杉田も思った。
部屋に居る人間は、ほとんどが若い女性。
皆、正気を失った行動を取っている。
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