第3話 アイドルの秘密 7

22/30

77人が本棚に入れています
本棚に追加
/30ページ
器用に火をつける姿に、杉田は窓を開けていいですかと言う。 すぐに、全ての窓が下がり、高速の下を通過する。 「……令状、取れるんですか?」 「あそこに居た女ら、何もなしに、あんな状態な訳ないやろ」 びゅうびゅうと吹きこむ風を感じながら、確かにと思う。 「それに、あの発言や。自殺ほうじょで、充分引っ張れるわ」   白い煙が、外へと流れていく。 先には、あべの筋の平和な風景。 部屋に居た女性と、歳が変わらないだろう集団が、きゃっきゃっと楽しそうに歩いている。
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

77人が本棚に入れています
本棚に追加