第12話

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    「可哀想な友香。心から同情するよ。 あの日、空に出逢いさえしなければ……」 そこまで言って、首を小さく横に振る。 ……それは、違う。 俺が黙って空と友香を見守れば良かった。 ただ、それだけの話だ。 そうすれば、空は大怪我を負わずに、友香も家族を失うこともなかったのだ。 すべて、俺の醜い嫉妬心が招いたこと……。 友香の頬を大粒の涙が流れる。 その涙と共に何もかも流してくれ……。 俺の不毛な愛も全て。
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