夢の中の君に恋をする 第12話

第12話

努めて冷静に、そして残酷に最後の言葉を投げ付ける。

「俺が愛しているのは、

空ただ一人だ」

子供の頃から、ずっと空が好きだった。

俺が関心を持つのは、空が好きなもの。

それは、モノから人まで。

俺の中心は、空だったのだ。

「一目見て、空が好きな女が友香だとわかったよ。

友香はそっくりなんだ。

写真でしか知らない、俺達の母親にね」