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「陸、ダメよ。開けないで」
怯えた表情の友香が、俺の腕を掴んで引き止める。
「友香……」
「お願い、陸。開けないで」
イヤな予感がするのだろう。
友香は、必死になって俺をここに留めようとする。
俺だってやり過せるのならそうしたい。
けれど……。
このまま騒ぎになることを考えると、今彩夏をなんとか宥める方が得策のように思えた。
久保も一緒にいるのだ。
この部屋に彩夏を入れることなく、対処出来るはずだ。
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