残像

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「ふーん、そうなんだ。妬いたり心配したりしてくれないんだ」 「……え、いや、そういう感じでも……」 颯介くんには、なんだか敏感になってるけど。 警戒してるとこと、そうでないところがあるというか……。 返答に困り思案していると吉川さんの方からまた、言葉が繋げられる。 「そういうの、逆に心配だったりしない? 間宮さんは自分も自由にしてるしね。だから春妃ちゃんにもそういうのは求めないのかな」 「え、自由、ですか?」 ざわり、と胸が騒いだ。 それって、どういう意味だろう……亨は普段から、こんな合コンみたいなものに参加しているのだろうか。 だから、気軽に行って来いって言ったのか。 ……こんな、他から聞かされるような情報を真に受けちゃいけない。 そう、自分に言い聞かせるけれど。 次に聞かされたことに、そんな冷静さは掻き消えてしまった。 「自由っていうか、頓着しないというか。去年まで相田さんと付き合ってたのに、その彼女と仲の良かった春妃ちゃんと付き合ったりできるとこがさ。無神経だと思わない?」
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