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殆ど眠れないまま夜を過ごし、といってもさすがに一晩中掃除していたわけではないけど。
お布団を借り、美佳の寝息を聞きながら目を閉じたけど、朝までうつらうつらしただけで、気付いたら窓の外が明るくなっていた。
寝る前に美佳が貸してくれた服に着替えて、前日の服は紙袋にいれる。
洗面所で簡単に化粧だけして身支度を整えた。
「美佳……ありがとね、私帰るよ?」
まだ眠ったままの美佳の肩を少し叩いてそう言うと、薄く目を、開いて寝起きの声で。
「ちゃんと、話すんのよ」
それだけ言って、また眠ってしまった。
話、する勇気出るかな。
わからない。
とにかく、今日は土曜で秋生さんの同行支援だ。
家には帰らず、そのまま秋生さんと待ち合わせの駅に向かった。
「秋生さん! 新年のご挨拶遅くなりました。今年もよろしくお願いします」
「こちらこそ、今年もよろしくな。春妃ちゃんには世話になりっぱなしだなあ」
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