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「何がやっぱり?」
「ううん、早く仲直りすればいいいのにって思っただけ。ねぇ、ご飯何食べる? 私お鍋がいい」
「鍋……そういや、置き去りにされて店で一人で食わされたなー……」
「ごめんってば」
吐く息が白く上る。
何気なく辿って見上げた空は、街の明かりで星はほとんど見えないけれど。
空気が澄んでいるのだろうか、白い月が澱みなく光を放ちながら浮かんでいる。
「飯食ったら……今日は春妃んち、行く?」
「えっ? いいけどなんで?」
「お前んち入ったことないから」
確かに、いつも亨の家だし、明日も仕事だから会社に近い私の家の方が便利ではあるけれど。
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