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悔しさと恥ずかしさで、繋いでいる手を離そうとぶんぶんと振り払おうとするけれど、しっかりと握られて離れなくて。
逆に、強く引き寄せられて亨の方へつんのめると、彼が耳元へ顔を寄せる。
「―――……」
小さく囁かれた言葉に私は耳まで熱くなり、ぷい、と目を逸らした。
エロいのは、亨の方じゃんか!
内心で毒づきながら、これ以上抗議してまた足腰立たなくされても困るので。
私は、絡んだ指先に力を込めて「イエス」と意思表示した。
「恋じゃない。」
end...
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