ハゲじゃない。

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音訳、という理由がなければできることならあの男に近づけたくはない。 春妃が彼を「友達だ」と言い張るうちは何を言っても通じないだろうから黙っているが。 鈍いにもほどがある。 俺は最初に会ったその時にわかったけどな。 彼の目は見えてはいないのだろうが、口以上に物を言う。 あからさまに挑戦的な目線にすぐにピンときた。 「……」 あの目を思い出し、気持ちが逸る。 連絡はとれていなくても図書館まで行ってみるか……いや、抑々、いつもの予定なら図書館だろうというだけで、何か別の用で出られないのかもしれない、という可能性もあるのだ。
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