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「美佳ちゃん、何かカクテル頼んであげようか」
「なんで私限定なんですか」
「だって春妃ちゃん絶対断るから」
「あ、私は烏龍茶で」
二人はなにやらカクテルを飲む飲まないで揉めていて、私は店員にさっさと注文した。
「なんで私だけ飲まそうとするんですか、魂胆見え見えでキモチワルイ」
「心外だな、ここのカクテルはほんとにお奨めなのに。美佳ちゃんが飲んで美味しそうにしてたら春妃ちゃんも飲むかもしれないし」
「もう、揉めてないで。店員さん困ってるよ」
「あ、ちょっと！ 勝手に注文しないでくださいよ」
芹沢さんが店員に向けてドリンクメニューを広げ、指差しで何かを注文した。
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