裏側の悪意-2
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『勘違いすんなよ、あいつが勝手に』 「ご飯」 醜い言葉が溢れ出す前に、と、気持ちは急いた。 咄嗟に出た言葉が、亨の釈明を遮った。 「ご飯、行くんでしょ?安藤さん待ってるよ」 『春妃』 「私もお風呂入るとこだったの。じゃあね」 出来るだけ普段と変わらない声で言ったつもりだけど、亨には勿論、伝わったのだろう。 電話口から聞こえた深い溜め息の音に、ズキリと胸が痛かった。
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