もうひとつの決着

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「うおー! やっぱり、あの頃から一番綺麗だったもんなあ!」 「倉本さん、こっちこっち!」 「男子最悪! ちょっと美人とみると全然態度違うんだから」  「ちょっとじゃねえだろかなりだろ」 沈黙は一瞬だった。 時間的にも、まだ始まって間もないと思うのにすっかり酔っ払い集団が出来上がっていて、拍子抜けた私は目を瞬いて立ち尽くしていた。 「まー……みんな、それなりに大人になってるってこったよ」 少し下がってついて来てくれていた亨が、いつの間にか真後ろにいて小さく耳打ちをする。
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