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「仕事のし過ぎだって」
私は彼が言った言葉の意味を解き明かすように言った。
すると、優香は肩の力を抜いて
「ああ」と、小さく頷いた。
「確かに……し過ぎかもね」
私はアハハと笑って焼き鳥のレバーを口にした。
焼き加減がちょうどよく、身がふわりとしていてどこで食べるよりも美味しい。
レバーの味をかみしめながら眩しいとは言えない蛍光灯の下で優香の肌を盗み見る。
自覚がなかったわけじゃないけれど、久しぶりに彼女に出会ったらアイツの言ってることも無下に否定できなくなった。
目の前の彼女の肌の艶もハリも、私とは同い年の気がしない。
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