第一章.真っ赤な嘘を召し上がれ♪

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別にもう興味は無いので振り返らずに歩く。 「まっ、て…!」 微かに聴こえた耳障りな音に、軽く皺を寄せた。 どうせ。 聴くなら、もっと綺麗なオトがいい。 そう思い振り返ると、 黒がいた。 なんの変哲も無く、そこに立っている。 相変わらず赤黒く染まってはいるが、傷等は何も無い、綺麗な躰。 ただ純粋に、どうして躰が元に戻っているのだろうかと思った。 黒は、俺の少し前で立ち止まると、自分と俺を見返してこう言った。 「ふ…ふ、オソ…イ。」 別に何も、思わなかった。 ただまた、耳障りな音を聴いて不快に思っただけだ。
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