第一章.真っ赤な嘘を召し上がれ♪

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手に持っていた、今日の獲物で喉仏に標準をあわせる。 パシュ 一息に首を刎ねた。 躰は首を追うように、ゆっくりと倒れる。 完全に事切れたか、暫く観察していると。 散らばっていた血が躰へ集まり、切り口からどんどん吸収されていった。 首は血が躰まで運び、元の位置に戻すと切り口からグチグチと再生されていく。 元通りになったところで、ゆっくりと起きあがった。 よく見ると、いろんなイロに気付いた。 小さめの鱗は黒く燻したような銀。 あけられた目は蒼が交じり合う翠。 黒髪の毛先は黒に溶け込むような黒鉄。 …………やっぱり綺麗だ。 「…オ前、ナンデココニイル…。」 「………………。」 「ナゼ捕エラレテイタ。」 ポツリ、一言。
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