16899人が本棚に入れています
本棚に追加
/503ページ
喜んでくれる先輩に「私も好きです」と言えればよかったけれど、あいにくそういった感情は持っていなかったから、気まずさで言葉が出てこなかった。
でも、本当にうれしそうに照れて笑うその笑顔は、かわいいと思った。
付き合うって、何をするんだろう。
そんなことを考えながら、交換した電話番号とメールを登録しながら帰った。
部室から出たあとは冷やかしで祭り騒ぎになっていて、帰宅して夕飯を食べ終わったころに、先輩からメールが届いた。
「部活終わって帰ってきた!薫ちゃん、何してる?」
私はその文字を眺めて、今からお風呂に入ろうと思ってた、と打ち込むのをやめた。
最初のコメントを投稿しよう!