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私よりも、肉付きのいい、スリムというにはほど遠い、けれど女性らしいやわらかさのある体。 気づいた時には指が震えていた。 私たちはまだ、キスだってしていない。 映画館の帰り道、照れながら先輩が手をつないでくれただけで、それ以上の発展はまだなかった。 その写真を先輩だと頭が認識した瞬間から、「どうして」がずっと頭を占領していた。 胸がメカムカして、急に体がけだるくなる。 頭が重くなって、私は動けなくなった。
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