溺れるふたつの体

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  思わず、 彼女の脚の間につま先を ねじ込む。 そっと膝を割って 受け入れてくれる志緒の動作が、 あまりにも自然だったから。 「……志緒」 「なあに」 疑いながらも俺から離れることを 選ばなかった、 あの時の志緒が本当にいじらしい。 今でも可愛くて可愛くて 死にそうだと言ったらお前、 どんな顔をするんだろう。 「……クソが」 ──ああ、またこれだ。 理解しがたいと、 目の前の細い眉が困惑で下がる。 「……!? どういうこと……」 きょとんとしながらも 困り果てる顔は、 たくちゃんたくちゃんと パンツが見えるのも気にせず 走り回ってついてきていた頃から 何も変わらない。 .
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