溺れるふたつの体

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  舌先を包む心地よい温みに、 頭の芯がぼうっとしてきた。 これだけでびくびくと 跳ねるような反応を見せる志緒が、 いかに俺に 全部預け切ってるかが判る。 「も、もう、い……いいから」 「まだだ」 頭を押し返してるのか 撫で回しているのか、 紛らわしい指の動きが なまめかしくて気持ちいい。 「や、いいの……ッ、早く、早く……」 切羽詰まったような志緒の声に、 思わず息を詰めた。 「拓海さん、 欲しいの、 だから早く」 ……またそうやって 俺をおかしくさせる。 どういうことだ。 ねだられるまま 挿入っていくと、 満足そうに溜め息を漏らす。 きゅうきゅうと 締めつけられて、 こっちの方が 逃げ場がない気がした。 .
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