溺れるふたつの体

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  ゚・*:.。..。.:*・゚・*:.。..。.:*・゚ 「これ、 1時間遅らせられねえ?」 カズヤが目を見開いたのも 無理はない。 クリスマスシーズンを 煽るための、 12月の週末だけ 花火が打ち上げられるイベント。 その打ち上げ時間を 1時間ずらせ、と 言っているのだ。 すでに決まっていることを 覆したり変更したり…… それが簡単でないことは、 会社勤めをしたことのない 俺だって知っている。 そんなバカな申し出を、 どこの世界の人間が しでかすって言うんだ。 が、そんなの 俺の知ったことじゃねえ。 都心で花火なんて、 これを逃したら次は いつなんだよって話で。 再始動したばかりの俺達に、 それをのんびり 待っている暇などない。 .
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