溺れるふたつの体

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  そういう時、 相手の利になるような仕事を 受けることは珍しくないが、 大手株主相手に ホストや男娼まがいのことを やんわり勧められた時は その都度暴れて逃げてやった。 “お互いの自由恋愛で” なんて言いつつ あっちは完全にそれを 期待しているような シチュエーションだったし。 志緒に再会した時 言ったような、 同じホテルに泊まっている オバサン株主がわくわくして 俺の部屋を訪ねてきた話なんかは、 まだ甘いもんだ。 自宅マンションに 忍び込まれたことがないのが 不幸中の幸いと言えば幸いか。 数々の小さなトラウマに、 思わず遠い目をしてしまう。 .
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