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使えなくなったと判断された時に、
どんな制裁や報復を受けるのかと
思わず考えてしまう。
この男を怖いと
思ったことはないが、
どうも俺と同じ匂いがするのだ。
「すみませんでしたー」
きろり、
とカズヤの鋭い眼光が俺に向く。
「……貴様、ぶち殺すぞ」
敬語じゃないことに安心し、
ひひっと肩を竦めてごまかした。
敬語抜きのカズヤの暴言は、
概ね冗談だ。
他は知らんが、
俺に対しては少なくとも。
口元に疲れた笑いを浮かべながら、
カズヤはタブレットの
液晶画面をオフにする。
「しかし」
一瞬だけ浮かべた笑いを
やんわりと消しながら、
真面目な顔でカズヤが向き直る。
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