溺れるふたつの体

32/40

1190人が本棚に入れています
本棚に追加
/40ページ
  スケジュールの合間をぬって、 呼び出されたのは どこかの会社の 会議室などではなく、 ホテルの一室だった。 ホテルと言っても、 ビジネスホテルや シティホテルなんかじゃない。 ──例によって、 凰坂ホールディングスの 傘下である 小鳥遊(たかなし)グループの ホテルチェーンだ。 いくら俺達でも、 こんな高級ホテルに 滞在することはほとんどない。 ツアーの時は警備のことを考えて そこそこ出入りチェックの 厳しいホテルを選びはするが、 予算ってもんがあるし。 こんなホテルの 最上階の部屋を ポンと押さえてくるとは──。 .
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1190人が本棚に入れています
本棚に追加