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ぐうと、彼女のお腹が鳴り、見る間に白い頬が真っ赤に染まる。
俺は稲荷ずしを勧めた。
彼女は嬉しそうに、パクッと一口頬張る。
その時、祖父の家から着信が入った。
「あんた大丈夫なのっ!?」
電話にでれば、響いてきたのは大音量の祖母の声。
「脱線事故でケガ人がいっぱい出てるって、テレビでニュースやってるよっ!」
――え?
『ごちそうさま。気を付けてお帰り下さいね』
彼女の声が聞こえた。
でも座っていた筈の場所に彼女の姿は無い。
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