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「最後のは余計だ」
「な.....!」
だから、なんで私の頭の中を読むんですか!?
読めるのですか!?
「顔で喋るな」
「しゃ、喋ってないもん.....っん!?」
抵抗する私をよそに、勝手に私の額にかかる髪をサラリと撫で付けると、まもちゃんはちぅっとキスをしてきた。
その、広く開いた額に、だけど。
「な、な、なーっ!?」
「うるさいぞ、瑠璃」
「う、うるさいって、うるさいって!!」
誰のせいでこうなってると、思ってんのよーー!!!
と言いたいけれど、そんなものは言葉にならない。
代わりに、何か分からない得体の知れない笑みを送られて、背筋に何かがゾワッと走った。
いや、これが正しく悪寒というものだろうか?
「瑠璃、諦めろ」
「な、何、何がですか!?」
「俺も不本意だが、仕方ない」
「だから、何が!?」
「けれど、その不本意さはこの際捨ててやる」
「は、はい!?」
「とにかく、行動は慎みなさい」
.....?
行動は、慎みなさい。って、私がですか!?
「じゃ、お休み」
「え? えぇええ!?」
パタン。
なんだかよく分からないまま、強制終了した会話。
そして、残された私。
いや、お願い。一個だけ。
一個だけ言わせて!!!
「行動慎むのは、私じゃないってばーー!!!」
私の扱い、本当に理不尽過ぎない!?
私ってヒロインじゃないの!?
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