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接すれば接するほど別人のような気がして遠い。
それなのに、時々意味が分からない構い方をする。
今も、何でこんな――
「ひゃあっ」
物思いに耽り始めかけた瞬間、いきなり私のメガネが取り上げられた。
勿論犯人は目の前の、まもちゃん、だけど……
異常にじっと見られて怖い。
でも私の視界は、ほとんどぼやけすぎていて見えないんだけど。
「まもちゃん、メガネ返して?」
言って、手を伸ばしてみるけど無反応。
仕方ないので、私は諦めてぼやけた視界でまもちゃんを見上げた。
一体何がなんだか、さっぱりなことばかりだ。
「瑠璃」
「はい」
「変わるなよ」
「……何がでしょう?」
尋ねたけれど、返事はなし。
その代償と言うべきか。前回の、飼い犬より酷いぐしゃぐしゃナデナデを頭に食らって、私の頭は爆発した。
その後まもちゃんは私のメガネを返してくれたけど――
「おい、頭が乱れてるから整えておけよ」
……って、だから誰のせいだと思ってるんですか!?
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