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毎度毎度、私の扱い酷いと思うんですけど!?
と訴えても、相手はすでに廊下を歩いている音がする。
何なの一体。
どうして、まもちゃんってば「あぁ」なの!?
「絶対に……鬼と契約したんだ」
それしか考えられない。
「もしくは、悪魔に魂売ったとか」
どっちにしたって、私の身に起きている出来事に変わりはないけれど。
ということは、何か。
私がしたのは就職じゃなくて、悪魔の弟子入り!?
やだやだっ。
私がしたのは再就職だってばっ。
なんてことを胸に近いつつ、両頬をぺしりと両手で叩いてから、部屋の中を見渡して今日のセットの確認をした。
今日は6名の会食。
お料理は、一番高い特別懐石。
そのお値段、20,000円也。
――高い。
その上、ここからさらにドリンク代が上乗せされる。
そんな高いものを自分が提供する側だと考えると、ちょっと空恐ろしい。
一体どんなお客様が来られるのだろう……なんてことを思いながら、ぐちゃぐちゃの頭を丁寧に整え直して、そっと部屋を出た。
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