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‥考えて見れば、先生は論文作成の天才だった。
私のマズい原稿も先生の手にかかれば、息を吹き込まれて「真実」になった。
それに対してバーカードのプロフェッサーブァカンチーは、マジシャンだ。
彼は色んな魔術を使える。
当初四ヶ月の留学の予定で、バーカードの事務の人からも博士号が無い人を雇用するのは無理と言われていたオー子なのにプロフェッサーブァカンチーの不思議な力で一年半も研究室に居れた。
マウスに耳をひっつけたのもビックリだけど、だいたい彼自身も博士号を持っていない医師なのに、
何故だかバーカードのプロフェッサーなのだ。
あの頃は研究仲間と旅行したり、自分でも解らないけど知らぬ間にケーキ屋でバイトしたり楽しかったなな。
オー子は、現在の苦しい状況から逃避するように、チャリーンズブァカンチーの庇護の元チャリーンズエンジェルと自称していた日々を回想した。
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