第1章 突きつけられた現実

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白い天井。 白い・・・雪! 雪崩! そうだ、俺は雪崩に巻き込まれて・・・ ここは病院? 助かったのか? ・・・朋哉!! ガバっと起き上がったとき、いくつかのエラー音が病室に鳴り響いた。 駆けつけた看護師。 起き上がっている俺を見て驚く。 「杉本さん! 安静にしていてください! 先生っ!」 酸素マスクが邪魔で、話ができない。 俺はそれを外して、看護師に尋ねる。 「朋哉は? 一緒にいた男は?」 乾いた舌が、口の中で張り付く。 ドクドクと、頭のなかを脈打つ鈍い痛みを無視して、ただ答えを求める。 看護師は目を伏せた。 「それは・・・」
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