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……三年越しで片思いしてた奴と
付き合い始めて、早一ヶ月半。
ほんとにこいつは俺のことが好きなのか、
そう疑ってしまう俺に非はないと思う。
なぜなら。
……彼女は未だに、させてくれないのだ。
初々しい高校生ならまだわかる。
でも、もう立派な成人だぞ?
しかも二十五だぞ?
なのになんで?
その日、同期の瀬戸と、
やっぱり同期で
数時間前に付き合い始めた田上――
潤と一緒に飲みに来ていた。
名目としては瀬戸の結婚祝い。
「潤はカシスソーダでいいのか?」
「……うん」
潤、そう名前で呼ぶと彼女は赤くなって俯いた。
「じゃあ、生二つ、カシスソーダ一つで」
「かしこまりました!」
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