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「ちび輔、これは!?」
瓶の蓋に手を掛けたまま見渡せば、辺り一面蔦漆で…それがウゾウゾと蠢いていたのでした。
何時の間に?
銀星さんのカッコイイ変身ぷりに、思わず目を奪われ過ぎでしたかね。
「…カッコイイですが、その牙は…歯医者さんへ行って削るなり抜くなりしないと…唇に張り付いて喋れなくなりそうですし。」
「痒っ!イタタ…お、鬼が歯医者って?」
ジャックちゃんったら、漆の絨毯で転がるのはお勧めできませんし…酷くなりますよ。
銀星さんはナイフに手を掛けたのでしたが…ワタシも瓶の蓋に手を掛けてますが…。
「銀星さん、銀星さん。それ蛇ではないので…
雑草は元来、繁殖力が強く打たれ強いものですし…まあ、植物は元来、このような動きをする物ではありませんし。
あまりにも植物の理にかなわない動きをしているので…。
コレは根っこを引き抜いて、瞬時に干しあげるか燃やすのが得策だとは思いますが…。」
コレ(蔦)の出所を辿ると、人様のお庭のようなので…燃やすのには無理がありますかね。
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