第1章

10/41
前へ
/685ページ
次へ
草陰からピョンと飛び出してきたのは…灰色の耳をぴんと立て、灰色の尻尾をふりふりさせたイチズくんですた。 「そこんとこは優しく『桃タロさん桃タロさん、お腰につけたかわいい吉備団子とプリプリの桃…ひとつ下さいお供します!永遠に私はアナタの犬になりたい!』と囁いて腰をふりふりするwwだろうがっ! 今までは誰にでも腰を振る駄犬がw一度愛を誓った主にはwそりゃもうwとことんご奉仕www」 「はい…でし」 「ん…モキュ…モキュ…サンキュ!………って…俺、何食った?」 「吉備団子…チョコクリーム入りでしたが?」 「ちょ、ちょっと待て!俺は陰でイチャコラを見ているのが好きなだけだ。 桃タロさんの犬にナル気はないぞ!」 「でも…イチズくんったら、吉備団子あげたらお供になると言いましたし…桃はないので、永遠にお供はしなくてけっこうでしたが?」 「…ぉ…れ…普通に貰う…口移し…ぁき…める。…クリームぃ…ちょだい。…犬…チョコ…め…」 「え?犬さんはチョコダメな感じでしたか?」 桃タロ大輔にゃんは、たれ耳の眠たげな会計犬と少し五月蝿い腐男子犬をお供にしたにゃん。
/685ページ

最初のコメントを投稿しよう!

283人が本棚に入れています
本棚に追加